Internet Explorer: 娘と父のマジトーク(その7)「男子はいいよね、ふざけあっているうちに仲良くなれて

2015年10月8日木曜日

娘と父のマジトーク(その7)「男子はいいよね、ふざけあっているうちに仲良くなれて


父と娘の週末トーク:娘と父のマジトーク(その7)「男子はいいよね、ふざけあっているうちに仲良くなれて」 

中学生の娘と本気で話し合うシリーズ、今回のテーマは「友情」です。中学入学時、小学校の友達がほとんどいなかったという娘はどうやって友達を増やしたのか、そして男親にとってどうしても気になる「男友達はどうなってるんだ」あたりについて話し合ってみました。



13歳の娘がクラスメイトから告白されたのをキッカケに、娘と父が割と本気で話し合うこの企画、第7回のテーマは「友達」です。
 小学校時代とは違い、中学生にもなると家の外で過ごす時間が増え、徐々に親の目が届かなくなっていくので、心配し始めるとキリがありません。とくに親にとって、我が子の交友関係は気になるところです。よき友人は一生の財産になりますが、一歩間違えると、悪い意味での「朱に交われば赤くなる」もありえます。
 今回は、夜のコメダ珈琲で話しあいました。

中学には、小学校時代の友達が少なくて……

ay_nakayama02.jpg今回は、夜のコメダ珈琲で話し合いました
父: サオリって、友達はたくさんいるほう?
娘: たくさんいるよ、中学に入ってからの友達もいるよ。
父: サオリの小学校から今の中学校に入ってきた人数は、かなり少なかったよね。
娘: そうなの。小学校時代のほとんどの友達が別の中学校に行ってしまって、数人しかこっちに来てないんだ。
父: 今の友人関係はどんな感じ?
娘: 小学校からのKがいちばんの親友。お父さんも何度か会ったことあるでしょ。で、NとYも小学校からの友達ね。
父: みんな知ってるよ。新しい友達のほうは?
娘: クラスメートのほとんどと友達になったよ。R、M、A、T、Hは、すごく仲がいい親友だね。
父: ただの友達と、親友ってあるじゃない?その差って何かある?
娘: 親友は、共感できることが多かったり、あれこれ言わなくても、考えていることが分かるような関係じゃないかな。
父: 似たもの同士って部分もありそうだね。友達になれる人と、なれない人の差はどんなとこ?人のどんな部分で「この人とは友達になれなさそうだな」って思う?
娘: そりゃ、信頼できない人だなあ。
父: 例えば?
娘: よくあるのは、しょっちゅう遅刻する、約束を守れないって人かな。例えば、公園で何時から遊ぼうって決めて、時間通りに来ない。しかも5回に4回は遅刻されると、待っている人の気持ちも分からないのかなって考えちゃうね。
父: そりゃ、大人でも気分を害するね。
娘: 課外活動の練習を平日の早朝や、週末にすることもあるんだけど、練習課題をせずに来るとかもね……。そのせいで、全体に迷惑がかかっても知らん顔で、自分が原因だって思ってもいないと、「友達にはなれないな」って感じちゃう。
父: 他にはある?
娘: ごく普通のことだけど、本人のいないところで悪口を言う人、こちらが利用されているなって感じるとき、あとは……自己チュー、裏表のある人。
父: 裏表?
娘: 先生のいるときと、いないときの態度の差がありすぎるとか。
父: 先生の前ではいい子を演じて、いなくなると急変するとか?
娘: そう(笑)。結局、友達になれる人って、他人の気持ちが分かる人だよね。人の気持ちが分からない、分かろうとしない人とは友達になれない。
父: まあ、そうだよね。しかし、相変わらずマジメな答えだね。
娘: だから、私はマジメだってば(笑)。

友達を作るきっかけ

父: サオリの中学校入学前から、小学校時代の友達のほとんどが別の中学に行くって知ってたから、友達ができるかな、ひとりぼっちにならないといいなとは気にしてたよ。
娘: 私のクラスには、小学校から知ってる子が一人もいなかった、男子も女子も。
父: 最初はひとりぼっちだった?
娘: 今のクラスは、東小学校(仮称)と、西小学校(仮称)から集まってきてる子たちばっかりで、大きく二つのグループが始めからできてたの。でも、南小学校(仮称)の私だけはどっちにも入れずに、最初の1週間は読書ばかりしてた。
父: 出だしは最悪だね。
娘: 誰とも会話しないまま終わる日もあって、これじゃまずいって1週間して思って、少しずつ話しかけるようにしたの。
父: どうやって?
娘: 知らない人ばっかりのグループで盛り上がってるところに「混ぜて~」って入っていくのって、勇気いるでしょ?
父: うん、大人でも気後れするな。
娘: だから、2~3人になれるタイミングで声をかけたの。給食当番って2人で鍋を運んだりするから、そういうときだと、自然にしゃべるキッカケが作れる。そんなふうに、ちょっと工夫してみた。
父: ふむふむ。
娘: あと、席が近い人には話しかけやすいから、そこから会話を広げていくとか。
父: 王道パターンだね。
娘: 部活も、知らない人たちばっかりだったけど、趣味が同じ集まりだし、(美術部は)ほとんどが女子というのもあって、すぐに仲良くなれた。しかも他のクラスの子とか、上級生とも仲良くなれたのは大きかった。
父: 部活に入っているか、そうでないかで、交遊関係の広さが全然違う?
娘: うん、部活のおかげで、友達が増えたよ。
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男子の友達はそれほど厳しく見ない

父: ここまでは同性の友達の話だったけど、男子はどう? 友達はいるの?
娘: いるよ、ただの友達なら。
父: 女子の友達と、男子の友達とでは、作り方とか違うの?
娘: 男子はわりと、どーでもいいかな……仲良くなろうって気もないから、女子ほどには厳しく見ない。
父: ほほう……。男子のどういう部分を見る?
娘: 面白いかどうか、明るいかどうか。
父: さっきの、人の気持ちが分かる云々の話は?
娘: 男子との関係は別に大切じゃないから、内面的な部分は気にしないの。だって、男子っておバカなんだもん。休み時間とか、チャンバラやってたり、大声で叫んでたり、床に寝そべってたり……。
父: 男子は、女子よりもバカ?(笑)
娘: うん。
父: 女子と男子はあまりしゃべらないの?
娘: やっぱり、人間関係は自然と女子同士、男子同士になるものでしょ?用事があれば、フツーに話すけど、男子に親友はいないね。
父: だから男子に求めるものは、明るさと面白さだけなのね。
娘: めちゃくちゃ明るくて、天然で面白い男子がいるんだけど、入学当初、最初に声をかけてくれたのが彼だったの。
父: 声かけてくれて、どう思った?
娘: ただ、「おはよー」ってあいさつをしあっただけだけど、心細かったから、すっごくうれしかった。その男子とは今も仲いいよ。
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父: 男子に引き換え、女子は内面が重視されるのね。
娘: だって、女子同士は……嫌われたらマズイってのがあるじゃない。男子はしないような地味なイジメとかありそうだから、嫌われないようにお互いが気を遣ってるんじゃないかと。
父: 女子は大変だ。
娘: そうだよ!男子はいいよね、ふざけあっているうちに仲良くなれて(笑)。
父: じゃあ、女子高に行くのってどう?行きたいか行きたくないかで言うと?
娘: 絶対、行きたくない。
父: なんで?同性同士ばっかりで、友達たくさんできるんじゃ?
娘: 塾の先生からの情報だけど、女子校はイジメがものすごく多いらしいよ。
父: そりゃアレだろ、偏差値の低い学校の話しだろ?。
娘: と思うでしょ。そうじゃないんだって。女子高出身の先生に、「どうしても行きたい女子高があるのならともかく、積極的に選ばなくていい」って言われた。
父: 確かめにくい話だけど、本当だったらやだなあ。
娘: 女子は空気を読み合う力が必要なんだよね、周りが同性だらけだったら、気が休まらないよ(笑)。 ってことで、私は共学に行くからね。

娘: ところでさ、お父さんは小中学校時代の友達とは、今も付き合いある?
父: ある奴もいるよ、でも、ほんの数人だな。
娘: 何人くらい?
父: 小中がいっしょで、今も連絡取り合うYって親友がいる。でも、残りはどこで何をしているのか、まったく分からない。同窓会もしたことがない。
娘: ほかには?
父: 中学、高校時代のHって親友もいる。帰省するたびに会ってるよ。でも、高校の同級生で付き合いある奴はそいつだけ。
娘: そうなんだ。大学時代ならいっぱいいるの?
父: いるけど、アメリカだからさ……Facebookで連絡取ってるヤツは何人かいるね。
娘: アメリカ人?
父: もいるし、インド人と南アフリカ人も。サオリがまだちっちゃいころ、お父さんはインド人の親友のマックスって奴の結婚式に出席したんだ。フィラデルフィアってとこまで行って。
娘: ほえー
父: インド人ばっかりの参列者の中に、一人だけ黄色人種がいて不思議な感じだったけど、マックスの両親、じーちゃんばーちゃん、従兄弟とかが、「遠路はるばるよう来てくれたなぁ」って大歓迎してくれた。すごくうれしかったから、よく覚えてる。
娘: そーゆーの、まさに親友だね。
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大人になると、親友を作るのは難しい

父: 大人になるとさ、親友ってできにくくなるから、学生時代の友達を大切にするのがいいよ。
娘: そーゆーもん?
父: うん、真の友人関係が築けるのは学生時代まで。社会人になったら、知人は増えるけど、友達はできない。賭けてもいいけど、どの大人でも同じこと言うよ。
娘: 知人と友達の違いって何だろう?
父: んー、例えばだけど、友達同士で敬語は使わないよね?
娘: あ! 確かにそうだね。
父: (ヒソヒソ声で)例えば、このカフェにも、仲よさそうにしゃべってる大人が何組もいるけど、大人って、ほぼ敬語で会話してない?
娘: (同じくヒソヒソ声で)言われてみれば、ほとんどの大人の会話って敬語だよね……。
父: でしょ?表面上は、仲睦まじくおしゃべりしてても、「~~ですか?」、「~~ですよね」みたいな「ですます調」の丁寧な言葉を使いあってたら、仲のいい知人ではあるけど、なんでも言い合える友達ではない、んじゃないかな。
娘: 語尾でだいたい見分けがついちゃうね。
父: ヘンな表現だけど、敬語で話し合っている大人を見たら、「あぁ、本当の友人同士ではないんだな」って言えてしまう、と。
娘: 大人の会話って、ほとんどの場合、敬語が混じってるもんだよね。考えたこともなかったな……。
父: 大人になっちゃうと、計算して付き合う相手を選んだり、選ばれたりしちゃうのよ。友達のフリをしなきゃいけないシチュエーションってのもあるんでね(笑)。
娘: ……(無言)。
父: 「ぜひ今度、食事に行きましょう!」って心にもないことを言うし、その気がなくても、「近くにお越しになったら、我が家にお立ち寄りくださいね」って満面の笑みで言うしね。相手も、来る気ゼロでも「ぜったい行きます!」って言ってくれるし。あ、べつに嫌いとかじゃないよ。相手を不快にさせない大人のマナーね。
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娘: なんか……中学生には重たいわ。あまり聞きたくない(苦笑)。
父: だからこそ、気を遣わずに話せる友達は大切ってことよ。
娘: そっかぁ。でもさ、学生時代の友達は、大人になっていくうちに、離れ離れになっちゃうよ?
父: 距離は関係ないでしょ。現に結婚式のために、フィラデルフィアまで飛ぶことだってあるんだから。サオリの今の親友とだって、関係は大人になっても続いていくもんさ。
娘: ふーむ、そうか……。私がオバサンになっても、みんなと仲良しでい続けられたらいいな。

今回は、まるで父親が娘の人間関係を掌握するようなトークになってしまいましたが、本人は喜んで交友関係を話してくれたので、ほっこりした雰囲気の中で話せました。我が子がどんな人間関係を築いているのか、誰と仲がいいのかというのは、親としてざっくりでも知っておくと良いのではないでしょうか。なにかトラブルを抱えたとき、たいていは人間関係が起因しているように思います。我が子の異変を察知してあげられるという意味でも、子供の交友関係が話せたということは、有意義でした。
幸か不幸か、男子はさほど意識していないようで、友人関係を作るまでにはなってないようです。それにしても、女子からは男子は幼く見えるものなんですね。確かに、自分の当時の様子を思い返してみても、プロレス技をかけあったり、マンガの話題で盛り上がったり、何も考えずに生きていました。
そうそう、これを書いているたった今、恥ずかしい過去を思い出しました。中学一年生のとき、当時流行っていた『ブラックエンジェルス』という少年マンガの登場人物になりきって、キャラの名前で呼び合うごっこをしていました。「ねえねえ、今日からさ、オレのこと飛鳥(アスカ)って呼んでよ!」「え~~、お前は飛鳥ってキャラじゃねーよ」「頼むよ~飛鳥がいいよぉ~~お願い、飛鳥って呼んで~」って、やってましたわ。なぜにそんなに飛鳥にこだわっていたんだろう・・・。
ay_nakayama05.jpg『ブラック・エンジェルズ』は、1981~1985年に集英社の『週刊少年ジャンプ』で連載されていたマンガ。法で裁かれない悪を陰で処刑していく、現代版「必殺仕事人」のようなハードな内容で人気を博した。現在は実写版が制作され、DVDとして販売されている
さすがに、中学生時代のブラックエンジェルスごっこの話は、娘には伝えませんでした。ただでさえ、私の父としての威厳は風前の灯火なのに、そんなことを話した日には、完全に消し飛ばされてしまうからです。


次回「いじめ撲滅?




[父と娘の週末トーク]

















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