ハッセルブラッドが5000万画素のカメラバックCFV-50cを発表。1957年以降のVシステムをデジタル化
ハッセルブラッドは、5000万画素のCMOSセンサーを搭載したデジタルカメラバックCFV-50cを7月21日に発売しました。価格は1万1000ユーロ(約150万円)。
CFV-50cはハッセルブラッドVシリーズの中判カメラに装着可能なデジタルバック。Vシリーズは、1957年に発売されたハッセルブラッド500Cから続く中判一眼レフカメラシステムです。
デジタルバックとは、フィルムカメラに装着してデジタルカメラとして使用するためのユニットのこと。ファインダーやレンズマウント、シャッターや露出設定といった撮影に係わる部分をカメラ本体が担い、画像の処理や記録に係わる機能は撮像素子を持つデジタルバックが担当する仕組みです。アナログフィルムが主流だった時代は、フィルムマウントを装着していた部分を置き換えます。
ハッセルブラッドのカメラは現在、2000年代より一眼レフカメラとしてラインナップしているHシリーズが主流。Hシリーズにマウントして使用するためのデジタルバックを多数用意していますが、ハッセルブラッドからリリースされたVシリーズ用のデジタルバックは、CFV-50cのほかCFV-50やCFV-39など少数です。
同社によれば「Vシリーズのカメラを使い続けたいが、同時に最新のデジタル技術も使いたい」というユーザーの要望が多数あったことから、CFV-50cを発表したとのこと。
CFV-50cの仕様は、Hシリーズ用として発売済みのH5D-50cとほぼ同等。ISO6400までの高感度撮影に対応し、連続撮影速度は約1.5コマ/秒。イメージセンサーのサイズは43.8×32.9mm。記録解像度は8272×6200ピクセル。シャッター速度は最長12分。3型液晶モニターを装備します。外寸は90×92×57mm、重量は530g。
デジタルバックの特徴は、マウントさえ合えばメーカーを問わず装着できたり、巨大で高精細なイメージセンサーによって高画質な写真が得られたりする点。カメラ自体は中古で比較的安価に入手可能で、古い中判フィルムカメラをそのままデジタル化できることもあって、愛好家の間で人気の高い製品です。
ただし、中判カメラで使用できるサイズの大きなイメージセンサーを搭載する必要があることから、製品はどれも非常に高額になりがちで、一般的には数百万円が普通の世界です。一例として、フェーズワン社のIQ280(8000万画素)税別580万円、ジナー社のeXact(4880万画素)は税別428万円。基本的にプロカメラマン相手のビジネスなので、期間保証やプロサポート込みでこういった価格になっています。
0 件のコメント :
コメントを投稿